包茎を矯正するための基礎知識

　『毎日新聞』2006年 5月22日（朝刊）によると…



包茎手術に 63万円は高いか安いか――

意見が分かれるところだろうが、
雑誌広告で「手術費は 10万5,000円」とうたっていたのに、
63万円請求された となれば、話は別だ。

なかなか言い出せず、泣き寝入りが多かった包茎手術の紛争に、
弁護士らでつくる県消費生活審議会が乗りだした。

今月（2006年 5月）岩手県の消費生活相談窓口にやって来たＡさんは、
広告で 10万5,000円の表示を見た。
この額ならと受診したが、請求額は何と６倍の 63万円。

手術前にカウンセラーから「50万〜60万円かかるかもしれない」と告げられた。
「高すぎる。親に相談する」と応じたが、
「いま治さないとたいへんだよ」と不安にさせられ、契約してしまったという。

別の医療機関で 188万円請求された のはＢさん。
こちらは、15万円程度の手術費用と広告にあった。
手術時に「あなたの場合は 15万〜115万円かかるかもしれない」
と説明を受けてはいたが「そこまで高くないだろう」と考えた。
けっきょく、
クレジットの金利を含めた支払い額は 188万円にまで膨らんだという。

今回紛争処理にあたる岩手県消費生活審議会は、
生活相談員では解決が難しい場合に、付託を受けて動きだす知事の諮問組織。
消費者と事業者の仲介として事情を聴き、解決をはかる。
仲介者は弁護士や学識者計５人だ。

この２件は
「料金について分かりやすく説明されていれば、消費者も違う判断ができたはず」
と指摘する。

共通するのは、
手術に保険が適用されない ことについて、十分な説明がなかった点だ。
真性包茎なら原則的に保険適用となる が、その説明もなかった。

制度に精通した委員が紛争処理にあたることに加え、
「申し立てから解決まで約３〜４カ月。迅速さも魅力です」（県民生活センター）
という。

だが「いつも円満に解決するとはかぎらない」と同センター。
審議会に強制力はなく、
消費者が契約どおりに費用を支払うことになったり、訴訟に発展することもある。
だが公共性、公益性があると判断すれば、事業者名の公表という手段もとる。

さて、今回の「あっせん」がどこまで踏み込むのか。
包茎手術にかぎらず、悩んでいる消費者は多い。
新しい解決手段として、威力に期待がかかる。



　包茎手術は一生に一度だけの大事な手術。

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